皆さんにはふとしたことで思い出す風景はありませんか?私にはある状況になると必ずといって思い出す風景があります。それは40年も前の少年時代のことです。周りのスタッフにそういうことがあるかどうか尋ねたところ、異口同音に「無い」と返事が返ってきました。その風景とは城ケ島の安房岬で父と釣りをしていた時のものです。陽が暮れかかった風の強い冬の寒い時で、朝から釣っていましたが何も釣れませんでした。もう帰ろうかと支度をしようとした時に、50mぐらい離れているところで大きな黒鯛が釣れたのです。周囲で釣りをしている人たちも俄かに活気づいて釣り始めました。私も父も気を取り直して戻しかけた釣り道具を取り出して、日没まで頑張ったのですが、結局だめでした。自分も周りが釣れない時に釣ることのできる釣り人になりたい、優越感に浸りたいそんなくやしい気持ちで帰途に着きました。冬の風の強い日の夕暮れになるとその日のことを刻銘に思い出します。昨日、父の一周忌でした。